ルビー
<7月の誕生石>情熱の赤、「愛情・生命・勝利」のお守りといわれるルビーの魅力
ルビーは、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドと併せて「世界4大宝石」と言われ、コランダム(corundum)の中で赤の色合いを持つものだけをルビーと呼び、ダイアモンドに次ぐ硬さを持つ天然石・宝石です。
赤色を形成するのは結晶内に含まれる1%程度のクロム(Cr)によるもので、このクロムが光のエネルギーに反応して自ら発光します。
アジア圏に産地が偏っているのも興味深く、ヨーロッパ諸国ではまず産出されません。
ルビーは一般的に濃い赤、深みのある赤色ほど希少価値が高いとされています。中でもミャンマーで採れるルビーは非常に深い赤色をしており、「ピジョン・ブラッド(鳩の血)」という称号を持っています。
現在ではファッションとしての意味合いから、チェリーピンクのルビーや、糸状結晶が内包されたルビーがカボションカットされることで生まれるスタールビーなど、人気は多様しています。
ルビーとサファイアの違い
ルビーとサファイアは基本となる色の違いだけで分類される同じ鉱物です。
約1%ほどの微量なクロムを含有し赤くなったコランダムを「ルビー」と呼び、鉄・チタンなどが混入したコランダム(アルミニウム酸化鉱物)はすべて「サファイア」と呼ばれます。
また、クロム濃度が少なく薄い赤色となったコランダムは「ピンクサファイア」と呼ばれるようになります。
※厳密にはルビーとピンクサファイアの境界線は定まっておらず、宝石ディーラーが “見た目で判断” し、赤ければルビーとしているというのが恐らく実情のようです。
ルビーの選び方・加熱処理やコバルト着色鉛含侵処理について
ビーズとして流通しているルビーの約95%は、「加熱処理」されているのはもちろんのこと「コバルト有色含侵処理および鉛ガラス含侵処理」が施されています。これは、屈折率を利用した透明度の改善と発色の均一化が目的とされています。
ただし、ベースとなる天然ルビーが品質良くなければ美しさに差ができてしまいます。
そのため、やはり天然ルビーそのものの品質が重要となることは変わりません。欠け凹みや不純物が少なく透明度の高いルビーを選ぶことが大切です。
実際の確認方法としては、鑑別機関による精密な検査によって「コバルト着色鉛含侵処理」と鑑別書に記載されます。
「宝石ルビー」と「天然石ルビー」の違いと立ち位置
「非加熱未処理のルビーブレスレットはありませんか?」というお問い合わせをいただくことがございますが、もしダイヤモンドよりも高価とされる天然非加熱ルビーで約10mm玉ブレスレット分の約40g=200カラットを手に入れるとなれば、販売価格相場は単純計算でも数千~数億円となります。
加えて、非加熱未処理の天然ルビー(鉱物:コランダム)は、よほどの品質でない限り内包も多く、ご想像されるような艶のあるルビー色ではありません。人為的処理を施したルビーの方がご想像されるイメージに近いものとなる場合がございます。
以前は、超良質なルビーは “宝石” としてカットされ、それ以外は値が付かず取引すらされませんでした。
そこに、宝石としてではなく “パワーストーンブレスレット” という新たな価値が見いだされました。
「宝石として扱える品質のルビー」に関しては上記でご説明したような含侵処理を施すことで宝石価値を下げる要因となってしまうという意見がございます。
しかし、通常では手が届かないほど高価なルビーも “天然石ブレスレット” としてなら身近に身に着けられることや、天然石に対する歴史やスピリチュアルな云い伝えから世界中で話題となり新たな魅力が認知され、現在では独立したジャンル(市場価値)を築き上げるほどの人気となりました。
数ある天然石の中でも天然ルビーブレスレットは、まさに “宝石(天然石)業界の救世主” といっても大袈裟ではないかもしれません。
「ルビーブレスレット」の存在価値は “人間の叡智” を活用して綺麗なルビーをもっと身近に楽しめる手段として捉えるのが現実的だと考えます。
パワーストーンとしてのルビーブレスレット(意味・効果)
7月の誕生石として愛されているルビーの石言葉は「愛情・生命・勝利」というとても強いスピリチュアル効果があるとされ、古来より厄災から持ち主を守ってくれる石として大切にされてきました。また、論争や議論での成功を収め、戦場においては的を破る力があると伝承されています。
それは現代となっても、「健康・恋愛・愛情」に恵まれ、美しさを引き出してくれる“守護石”として大切にされています。
ルビーの浄化方法
日光浴・月光浴・セージでの燻浄、クリスタルによる浄化など
ルビー鉱物概要
- 名称
- ルビー
- 英語名
- Rubby
- 和名
- 紅玉(こうぎょく)
- 成分
- Al2O3
- モース硬度
- 9
- 比重
- 3.97~4.05
- 結晶系
- 六方晶系(三方晶系)
- 原産地
- ミャンマー、タイ、カンボジア、ベトナム、スリランカ、タンザニア、ロシアなど