加工水晶の怪しい実態と見分け方

タンジェリンクォーツの偽物！？着色の実態

バイヤーカツノ＆実店舗店長です、コラムを読んで下さり有難うございます。

まずはこちらのタンジェリンクォーツをご覧下さい。

これは、とある外国人の方が「ブラジル産の天然高品質スペシャルタンジェリンクォーツだよ！」と言って卸し販売していたものです。

僕も見た瞬間は「これは綺麗だ...」と思いました。

しかし！良く見ていると違和感を感じました。

皆さんもお気付きになりましたか？

タンジェリンクォーツのポイントが一面だけ綺麗に磨いてあります。

磨いてあるのにその部分もオレンジ？？

おかしい！！

磨いているならばその部分は透明になるはずです。

タンジェリンクォーツは、主にヘマタイト(酸化鉄)成分やリモナイトが表面に付着し酸化した水晶ですので中身は透明な水晶のままということが基本です。

磨いているのに、こんな綺麗なオレンジ色した水晶はありませんから確実に後から色を着けたことが解ります。

もし、あまり詳しくないショップなら、そのまま天然タンジェリンクォーツとして販売してしまったかもしれません。（今回のモノはサンプルとして一つ購入してきました）

その他の石でも着色や埋め込みなどの加工があります

このような加工された天然石は珍しくありません。

以前のコラムでも、ご紹介させていただきました「ルチルクォーツの染め」もあります。

見た目では本当に判断できないくらい精巧な「ガーデン水晶埋め込み」などもあります。

皆さまも石を選んぶ際には自分の「感」を信じ、違和感を感じたら一歩引いてその石を観察すると良いかもしれません。

水晶の本物と偽物を見分けるコツとは？

水晶そのものが天然なので処理をしても天然石として扱う事があります。天然かどうかは勿論ですが「どんな処理をしてるか？」を確認することが大切です。

水晶クラスターや水晶ポイントの見分け方

水晶の先端（ファセット）が綺麗に磨かれている事があります。６面のうち一面だけ綺麗に磨かれているモノもあり、一面一面見ることが大切です。

ブラジルやアメリカ産のモノがより綺麗に磨かれているように感じます。インド・ネパールのヒマラヤ水晶にも見られる事がありますが、あまり綺麗な磨きではないので、すぐに解る場合が多いです。

レインボー水晶の見分け方

人間の手によってレインボーを意図的に出しているモノがあります。不自然なヒビの入り方のレインボーは要注意です。

タンジェリンクォーツやゴールデンヒーラーの見分け方

酸化鉄などの影響で水晶がピンクや黄色に色付いているモノを真似して、錆の中に浸けて色を付けてあるものがあります。

放射線処理・スモーキークォーツ・モリオン（黒水晶）の見分け方

水晶に放射線処理を行い、スモーキークォーツやモリオンとして販売されているモノが多いです。

近年では、きちんと説明して販売しているショップもありますので、確認する事が大切です。放射線処理を行うと根本が白くなる傾向があります。

全体にスモーキーや黒ではなく、根本が白く乳白がかっているものは確認が必要です。

ガーデン水晶やファントム水晶埋め込みの見分け方

綺麗に水晶の中にガーデンやファントムが埋め込まれているモノがあります。非常に高度なテクニックで、あまりの出来のよさに解らない精巧なモノもあります。

埋め込みの場合必ず接着面があり、その接着させた接着剤が固まると若干の隙間が生まれます。接着剤は固まると縮む性質があり、それが若干の空気の層になってみられます。

綺麗なガーデンやファントムは水晶とガーデンの隙間にこのような空気の層はありません。自然なモノなのかを見極める事が大切です。

その他、様々な情報を募集してます。「こんな加工品がありました！！」などの情報がありましたらご連絡くださると嬉しいです。

注：独自に調べたものであり、100％事実とは限りませんのでご理解の程お願いいたします。

いつも読んで下さり有難うございます。

本水晶とガラス、人工水晶の見分け方について解説したコンテンツはこちら

2011年04月09日