ギベオン隕石
ギベオン隕石とは?メテオライトとは?
そもそも隕石は、放射性元素の測定によって約46億年前に創られたものといわれています。
それらが約4億5千万年前に地球上へ飛来、落下したもののひとつがギベオン隕石(鉄質隕石)であり、1836年にアフリカのナミビア共和国ハルダプ州で発見された隕石の固有名称です。
尚、名称メテオライトとは、宇宙から地球へ飛来した隕石のことを指し、ギリシア語のメテオロン(Meteoron)から「meteor+ite=流れ星+石」となって命名されたとされます。
ギベオン隕石の偽物について
ギベオン隕石の主成分は鉄90%、ニッケル8%他にゲルマニウム、イリジウムなどから構成される鉄質隕石です。(その他、地球上に存在しない物質も含まれているとのこと)
ギベオンは原石の状態では、表面が酸化し錆びに覆われているものがほとんどです。
特徴は「ウィドマンシュテッテン構造」と呼ばれている細かい網目模様で、鉄とニッケルの合金を加熱融解した後に極めてゆっくりと冷却した場合に、ニッケルの多い部分と少ない部分に分かれる現象が起こり始めます。
ニッケルの多い部分は酸に溶けにくく、少ない部分は解けやすいという性質を持っていますので、ギベオン隕石を酸処理することにより溶け具合の差が模様となって現れ、この構造が形成されます。
これが、隕石が落下する際についたものとされている独特の模様です。
冷却速度が遅いほどこの分離過程は進行するためウィドマンシュテッテン構造を形成するのには、100万年以上の膨大な時間が必要とされています。
尚、同じ鉄質隕石で同構造をもつムオニオナルスタとの違いは産出地で、スウェーデンのとフィンランドの間にある、ノルボッテンのキルナ近郊で発見されたメテオライトを示します。
さて、、ギベオンの本物と偽物の判別についてですが、
「人工的に合成することは不可能」であることが科学的に立証されています。
つまり、よほど酷似させる技術が開発されない限り、このウィドマンシュテッテン構造の特徴となる不規則な網目模様こそが、現段階で“本物の証”となっているということです。
ギベオン隕石の鉱物概要
- 名称
- ギベオン隕石、メテオライト
- 英語名
- Gibeon、Meteorite
- 和名
- 鉄質隕石(てつしついんせき)
- モース硬度
- 9
- 化学組成
- Fe,Ni
- 比重
- 7..8~8.2