ヒマラヤ水晶クラスター(未加工原石、群晶)
ヒマラヤ水晶クラスターとは?産地の違いと特徴
ヒマラヤ水晶とは、パキスタン北部からブータン、中国チベット、インド、ネパールと国を跨いで存在するヒマラヤ山脈の各所で採掘される天然クォーツです。
ちなみに水晶クラスターとは、主に母岩と言われる鉱石の上に長い年月を掛けて成長した結晶化し “水晶” が密集して形成された集合体のことを指します。
よく「ヒマラヤ水晶」とひとまとめに言われがちですがヒマラヤ水晶には様々な産地があり、産出国と地域によって採掘量も異なり特徴も異なります。
採掘される鉱脈は様々ですが、インドやネパールなどには機械を導入できないほどの奥地や断崖絶壁の横穴など、人を拒むかのように過酷な場所にも鉱脈は存在します。
そういった場所で採れたヒマラヤ水晶は他の水晶よりも採掘量が少なく流通量も少なく希少価値が上がるため、人気と伴い市場価値が大きく変動します。
ヒマラヤ水晶クラスターの希少価値と価格高騰の真実
特定産地のヒマラヤ水晶の価格は数年前と比べて、とんでもないほど高騰してしまいました。
ミネラルショーや展示会などに足を運ばれた方はご存知かもしれませんが、実際に販売されているヒマラヤ水晶は信じられないような金額となっています。
なぜこれほど高騰してしまったのでしょうか?
その理由は2つあります。
まずひとつ目は、世界的問題となったコロナウィルス感染症問題の影響です。
そもそも特定産地のヒマラヤ水晶については採掘量も少なく流通量が少ないのは以前からでしたが、それに追い打ちをかけるようにコロナウィルス感染症問題によって採掘現場では人手が減り、流通もほとんどストップしてしまいました。
そして現在、ネパールやインドでは水晶の取り扱いを国レベルで厳重な姿勢を示し、希少な資源を国外へ持ち出すことに強い規制をかけております。
そしてもうひとつ目は、中国人バイヤーによる高額買い占めによるものです。
ネパール政府が流通を制限しているとご説明しましたが、その影響も相まって「高額でも購入してしまう富裕層」をターゲットにしているヨーロッパと中国人バイヤーの買い占めは強い影響を与えています。
特に中国人バイヤー同士で競うように価格も規模も大きな買い付けが行われており、結果的に高額で商談成立してしまっております。
仮に良質なものだけを買い付けようと思えば単価が上がってしまいます。大量買い付けをすれば手に入れられるかもしれませんが、その分総じて仕入れ価格は上がります。
そのため、日本の個人バイヤーでは到底資金力が足りません。
当店インフォニックが取り扱うヒマラヤ水晶クラスター
当店インフォニックの「ヒマラヤ水晶コレクション」は、長年培った信頼のおける現地の強力なパートナーとの連携で手に入れた直接買い付け品と、過去に買い付けた上質なヒマラヤ水晶クラスター、つまりオールドストック品を取り揃えております。
国内の石好きの皆様に少しでもヒマラヤ水晶クラスターの魅力に触れていただきたいという想いから、“可能な限りお求めやすい価格”でご紹介しております。
しかし、価格高騰が緩和されることはまず考えられませんので、今後も同じ価格で出せるのは難しいかもしれません。
だからこそ、なんとかご用意できているこの機会をご活用いただければ幸いです。
ヒマラヤ水晶クラスターを産地別でご紹介!
当店インフォニックで取り扱うヒマラヤ水晶のうち、特に力を入れている産地を特徴と共にご紹介いたします。品揃えについては常に流動しておりますので、お気に召したお品が見つかった際は早めのお迎えをご検討くださいませ。
ネパール/ガネッシュヒマール産ヒマラヤ水晶クラスター
象神ガネーシャが守り続ける神聖なヒマラヤ山脈から採取できるヒマラヤ水晶は、スピリチュアルな視点で最も強い浄化効果を持っているパワーストーンとして大変注目されています。
ガネッシュヒマール/ガネーシュヒマール(英語名:Ganesh Himal)は、ネパール王国の首都カトマンズ北東部に位置する7000メートル級の山が連なる険しい山群です。整備された道など無く、険しい山道さえ途切れ、岩をよじ登るようにしてたどり着くような場所から片道3日間以上を費やしてヒマラヤ水晶は採掘されます。
ガネーシュヒマール産ヒマラヤ水晶の主な特徴は、母岩と根元にクローライトを含む水晶が尖端に向かって透明水晶にグラデーションされる水晶ポイントが魅力です。
その中で稀に別鉱物の混ざらない透明な水晶ポイントが採掘されることがありますが、全体の10%にも満たないため貴重です。さらに水晶クラスターとして存在するものは特別と言える逸品ですので、是非お求めされることをおすすめします。
現在の市場では過去に採掘されたストックが取引されていますが、在庫が底つくのも時間の問題となっているため値段も下がることはないでしょう。
インド/マニカラン産ヒマラヤ水晶クラスター
採掘量が激減!淡いピンク母岩で有名なマニカラン産。
マニカラン産ヒマラヤ水晶(英語名:Manikaran)は、インド北部に位置する標高1700mにある村で硫黄の匂いが立ち込める有名な温泉地です。また、インド・ヒンドゥー教最高神シヴァの妻「慈愛の女神パールバティー」から名づけられた聖地として崇められている土地でもあります。
マニカラン産の特徴はポイントのひとつひとつが長く、大きく密集して成長している部分はマニカラン水晶クラスターの見どころでもあります。
そして、鉄分の影響によるこの淡いピンク色したヒマラヤ水晶はその美しさから世界中にファンが多くおり、近年では市場価格も高騰している人気ぶりですが、イエローや褐色系、オレンジやレッド系など成分割合によって色合いに違いが見られるのも、またひとつの魅力です。
尚、ピンクカラーの良質なマニカラン水晶はコロナ前と比べて買い付け値段が約5倍となってしまったため、一般に手が届くような金額では無くなってしまいました。
ガネッシュヒマール同様、政府の規制により入手困難な状況が続いておりますので、もしお求めできる範囲で現存しているようなら間違いなく“買い”の逸品です。
インド/マニハール産ヒマラヤ水晶クラスター
クローライトに透明度抜群の水晶が群生。
マニハール産ヒマラヤ水晶(英語名:Manihar)は、ガルサ渓谷の南方奥地に存在するマニハール村近くの採掘場で見つけることができる水晶です。
マニハールは、東は中国のチベット自治区、北はジャンムー・カシミール州、南はハリヤーナー州、ウッタルプラデーシュ州、ウッタラーカンド州と接するヒマーチャルプラデーシュ州に位置します。
ひと際目を惹く濃いグリーンのクローライトを伴う母岩には、対照的なほど透き通った透明度抜群の水晶ポイントが育ちます。艶のある光沢感と透明度はクル地区で採れる水晶の中でもトップクラスの美しさです。
また、マニハール産ヒマラヤ水晶にはアナテースと呼ばれる黒い粒状の鋭錐石が付着しているものもあり、クローライトを伴う産地では他に無い特徴です。また、稀に針状結晶のルチルクォーツが内包されていたり別鉱物が共生していたりと、スピリチュアル視点で注目されがちなヒマラヤ水晶において鉱物としての魅力が目に見えてお楽しみいただける逸品でもあります。
水晶に内包されたクローライトが、まるで森の中を散歩するような姿から「ガーデン水晶」とも呼ばれます。
純粋に透明で美しいヒマラヤ水晶をお探しの方には、このマニハール産は大変おすすめのクラスターでございます。
インド/ガルサ渓谷産ヒマラヤ水晶クラスター
幻想的な姿に清められるガルサ渓谷産の独特。
ガルサ産ヒマラヤ水晶(英語名:Garsa)は、インドのヒマーチャルプラデーシュ州・クル地方の東南部に位置するガルサ渓谷(Garsa Valley)付近で採掘されるヒマラヤ水晶です。
ガルサ渓谷産のヒマラヤ水晶は、淡いグリーンから深く濃い緑まで色合い豊かなクローライト(緑泥石)が水晶と一体となって、非常に神秘的な姿を形成しています。
結晶の太さは太い結晶と細長い結晶と二通り育つ傾向があり透明度の高い結晶も育ちますが、クローライトが幻影のように内包されグラデーションされた水晶ポイントが育つものもあり、深い魅力となっています。母岩にはマイカ(白雲母)が付着していたり白銀に輝くものも産出されたりと、鉱物としても見応え十分です。
ただ、このガルサ渓谷産のヒマラヤ水晶は、産出量が少ないことに比例して“流通量が圧倒的に少ない”ため、ご紹介できるお店も少ないのが現状です。
さらに、マニハールと混同されがちという点とマニハールほうが市場では高く売れる事情のため、しばしば現地(出産国)でマニハール産扱いとして流通してしまう傾向があります。
水晶を純粋な“魅力”目線で見ることができれば、このガルサ渓谷産独特の美しさを感じていただける逸品です。
ネパール&インド国境/カンチェンジュンガ産ヒマラヤ水晶クラスター
もう採掘不可能!貴重なカンチェンジュンガ産。
カンチェンジュンガ産ヒマラヤ水晶(英語名:Kangchenjunga)は、エベレスト(8850m)や、K2(8611m)に続く世界で3番目に高い8000メートル級の山々が10座も連ねる壮大な高峰です。
一年中雪に覆われ人々の行く手を阻む過酷な標高で採掘されるカンチェンジュンガ水晶ポイントは、根元から先端まで、ほぼストレートに同じ太さで伸びる結晶が特徴です。また、採掘エリアや標高によって結晶の色合いや形に多少違いはありますが基本的にあまり大きく育ちません。
過酷なまでの自然環境の下で採掘されるカンチェンジュンガ産水晶は、以前から採掘量が少なく大変希少でしたが現在は新たな採掘が許可されていません。そのため市場では現存するものしかなく入手が非常に困難となっている状況です。
ヨガの聖地としても知られるカンチェンジュンガで採掘された希少な水晶は、自然の創り出したグラデーションがなんとも神々しく、特別なエネルギーが秘められていると思えてしまうほど美しく魅力的です。
こちらも現存するものがあれば間違いなくお手にされることをおすすめする逸品です。
ネパール/マカルー産ヒマラヤ水晶クラスター
マカルー(Makalu)ヒマラヤ水晶は、ネパールとチベット国境付近に在る世界第5位(標高8,463m)の高さを誇る “神に近い石” と云われる山で採掘される水晶です。
ネパール内では神聖な水晶として拝められておりますが、産出量が非常に少なく採掘される標高も4,000~5,000メートルと非常に高いため、ネパール市場でもあまり出回っていない大変希少な水晶です。
特に大きめサイズは極端に産出量が少なく、近年では輸出規制の対象となっており日本での流通量は極めて少ないレア水晶の位置づけとなっております。
マカルー産ヒマラヤ水晶の特徴は、ネパール水晶としては珍しい “白色系水晶” がベースとなっており、どちらかというとブラジル産水晶に似ているイメージかと思います。
その中でも特に、艶と照り、高い透明度を持つ結晶が育つクオリティー高い水晶についてはマカルー産でも非常に希少となります。
どれも、見れば見るほど魅力に惹き込まれてしまうお品ばかりですので、お気に召した際は是非お迎えをおすすめする逸品でございます。
インド/グラハン産ヒマラヤ水晶クラスター
オレンジ母岩に驚くほど透明結晶!洗練されたグラハン産水晶。
グラハン産ヒマラヤ水晶(英語名:Grahan)は、インドのパールヴァティー渓谷ヒマーチャルプラデーシュ州カソルよりも南東部で採掘されます。インターネットやATMもない大自然に囲まれたグラハンの麓には村や寺院があり世界中のトレッカーに愛されているのも頷けるほど穏やな佇まいをしています。そんな神聖な場所で採掘されたグラハンのヒマラヤ水晶は、神が宿っているのではないかと云われるほど美しい姿をしています。
グラハンで採れたヒマラヤ水晶はオレンジ色の母岩が美しく映り込む姿が特徴的ですが、ピンクやミルキーといった様々色合いも採れます。特に品質高い水晶は透明度抜群で、言葉では表現できないほど美しい結晶をお楽しみいただける逸品です。
こちらもガルサ渓谷産同様、産出量が少ないことに比例して流通量が圧倒的に少なく紹介できるお店も少ないため、お気に召した際は強くお迎えをおすすめする逸品です。