スフェーン(チタナイト)
スフェーン ~ダイヤモンドを凌ぐ輝き~
スフェーンは、内側から放つ輝きがダイヤモンドをも凌ぐほど大変美しい石と言われております。
しかし、数少ないスフェーンもすべてが美しい石という訳ではございません。こちらではスフェーンの基礎知識や品質価値を解説いたします。また、スピリチュアルな意味合いについても後述しておりますので、どうぞご覧くださいませ。
目次/index (閉じる)
スフェーン(チタナイト)とは
スフェーンは、チタンを多く含有するチタナイト(チタン石)と呼ばれるケイ酸塩鉱物の一種です。
スフェーン(sphene)とは、ギリシャ語の “sphenos/スフェノス(楔/くさび)” が語源と言われておりますが、これはスフェーンを構成する結晶形状がくさびのように鋭利なことから名付けられたとされています。
これがスフェーンの特徴とも言える輝きに関係してきます。
スフェーンの特別な輝きディスパーション(ファイア)
スフェーンには、白色光が結晶内部で屈折と反射を繰り返し “七色のプリズム効果” を生む光学特性「ディスパーション(ファイア)」を持っています。
また、結晶内部で光が2本に分かれ複屈折する特徴を持っており、これが柔らかに揺らめく幻想的な光に変換されます。
これらがダイヤモンドにも匹敵する輝きであることから宝石価値の高い石として認められている要因となっています。
スフェーン(チタナイト)の希少性
スフェーンの産地はブラジルやマダガスカル、パキスタンやロシアなどで採掘されますが、産出量は非常に少なく大きな結晶も極めて少ないため大変希少です。
一般的にインクルージョン(クラックや内包物)が多い天然石ですので、サイズが大きく透明度の高いスフェーンはその希少性を大きく上回ることになります。
スフェーンの色は、黄緑~緑色(グリーン系)や黄~橙色(イエロー系)に分けられます。どちらも希少価値は高いですが、スフェーンの代表的な色としてグリーンの方が一般的に人気があるようです。
スフェーン(チタナイト)の品質価値
スフェーンの発色はクロムが含有されることでグリーンカラーとなります。上質なスフェーンは鮮やかな緑色をしています。
インクルージョンが少なく、透明度が高く、発色が鮮やかで艶感が素晴らしい結晶であれば、ダイヤモンドをも凌ぐほど大変美しい石と言われ、品質価値(取引価格)も一気に上がります。
しかし、その多くは茶色がかった色となっているものや焦げ茶色の不純物が入っていたり、艶感も低く、上質品を探すのは予想以上に困難です。
さらに、ダイヤモンドが硬度10に対してスフェーンは硬度5と柔らかく、二方向に明瞭に割れ易い劈開性もあるため加工が難しい天然石です。そして、スフェーンの持つ輝きを最大限生かすようカットする技術も必要となるため、そういった面でも宝石品質は左右されます。
スフェーンブレスレットについて
原石の絶対量が非常に少ないスフェーンは、綺麗な結晶が見つかれば基本的に宝石として加工され流通されます。
そのため、丸ビーズとして加工されること自体あまり多くありません。
ましてや、流通している丸ビーズブレスレットは、宝石としては流通させることができない品質の原石を加工して作られることがほとんどのため、高品質ブレスレットはカット宝石以上に流通が少なく滅多に見つけることができません。
当店インフォニックでも滅多に入荷することはありませんが、運良く買い付けることが叶った際はお買い求めを強くおすすめいたします。
スフェーン鉱物概要
- 名称
- スフェーン(チタナイト)
- 英語名
- Sphene(Titanite)
- 和名
- チタン石(楔石/くさびいし)
- モース硬度
- 5.00~5.50
- 化学組成
- CaTiSiO5
- 比重
- 3.52~3.54
- 屈折率
- 1.90~2.10
- 結晶系
- 単斜晶系
- 劈開
- 二方向に明瞭
スフェーンの意味合いやスピリチュアル効果
楔(くさび)という名前の由来通り、スフェーンは “絆” をテーマとした意味合いが多くあります。
それは、人間関係を良好に育む絆という意味合いだけでなく、自分自身の内なる絆も意味しております。
そのため、本来持っているはずの才能が出しきれてない人や、どうしても迷いや自身が持てないという人にとっての “御守り石” となるパワーストーンとしても人気があるようです。
そういった意味合いからスフェーンは「人生を変えてくれる石」とも呼ばれています。
近年では、新たに “7月の誕生石” としてルビーと並び認定されたことで注目度が増しています。
「永久不変」の代えがたい出会い、そして「改革」をもたらし人生の成功を掴む力強い波動という2つのパワーを持つスフェーンは、スピリチュアルな領域でも特別視されることでしょう。
スフェーンのお手入れと浄化方法
スフェーンは、欠けやすい石ですので強い衝撃を加えないように気を付けましょう。
表面が汚れた場合は、柔らかい布でやさしく拭き取ってあげましょう。また、濡れたままにせず、すぐに乾いた布で完全に水分を拭き取ってください。
尚、スフェーンは太陽光(紫外線)により退色する性質を持っていますので、長時間の直射日光さらされるような管理は避けましょう。
浄化に関しても日光浄化は避けて、セージ燻蒸や音浄化などが良いかと思います。