パイライト(黄鉄鉱)
パイライト(黄鉄鉱)黄金色に輝く魅惑の鉱石
パイライトは硫化鉱物のひとつで、黄鉄鉱(おうてっこう)と呼ばれる金属光沢をもった鉱物です。
火山の多い鉱山で産出されることが多く、主成分となる鉄と硫黄が結びつくことで金属光沢をもちます。
名前の由来はギリシャ語の“火(Pur)”からきており、ハンマーで叩くと火花が飛び散ることからこの名が付いたとされています。その後、1868年にアメリカの鉱物学者ジェームズ・デーナによってラテン語の“火打ち石(Pyrites)”から鉱物名として確定しました。
また、金と間違えられたことから「Fool's Gold(愚者の金)」という俗称が付いていた時期もあったとされます。また、かつてはダイヤモンドの代用品としても用いられていました。
パイライト(黄鉄鉱)の品質価値
パイライトの原石は非常に大きく、六面体、八面体、五角十二面体など様々な結晶の形をしています。
結晶がキューブ状にしっかりと残っているものの方が人気が高いため、必然的に市場価値は上がる傾向にありますが、酸化せず「美しい艶と照り」をした黄金色のパイライトが良い品質となります。
ただし、黄鉄鉱は別の鉱物と一緒に産出されれることも多いため、別鉱物の希少性や水晶に内包されるなどの条件的希少性が高ければまた別の話となります。
パイライト(黄鉄鉱)とマーカサイト(白鉄鉱)の違い
パイライトとマーカサイトは、同じ化学組成で結晶構造が異なる同質異像の鉱物です。
高温で酸性であればパイライト(黄鉄鉱)が生まれ、生成条件が低温のアルカリ性ならマーカサイト(白鉄鉱)となるといわれます。
マーカサイトは非常に脆く酸化して溶けてしまうため、原石として原型を留めることは難しいですが、水晶に内包されることによって観賞および身に着けられるようになるマーカサイトインクォーツブレスレットが存在します。
また、パイライトについても水や油によって溶けたり変色してしまう性質があります。パイライトインクォーツブレスレットも存在しますが希少性は高く、原型を留めたまま内包された水晶は市場で高額取引されております。
パイライト鉱物概要
- 名称
- パイライト
- 英語名
- Pyrite
- 和名
- 黄鉄鉱(おうてっこう)
- モース硬度
- 6~6.5
- 化学組成
- FeS2
- 比重
- 4.95~ 5.10
- 屈折率
- 1.81~
- 結晶系
- 等軸晶系
パイライト(黄鉄鉱)のスピリチュアル効果や意味「金運・財運・商売運」
パイライトは「金運・財運・商売運」を象徴するパワーストーンと云われています。
その要因は黄金色の見た目だけでなく、悪意を跳ね返し、恨みや妬みといった負のエネルギーから持ち主を守り、災いから遠ざけてくれる魔除け・邪気払いの効果があると云われているからとのこと。
古来ではシャーマンが呪術用の鏡として用いられていたという説もあります。
結果的にそれらが金運や商売繁盛運、人間関係などに良い作用となっていると云われているそうです。
また、現在では困難に打ち勝ち勝利する “勝負運” を高める祈願としても人気があるようです。
パイライト(黄鉄鉱)のお手入れ・浄化方法
鉄分が多く含まれるパイライトのお手入れは、水やぬるま湯で汚れを落とした後に乾いた布で水気をよく拭き取り、風通しの良い場所で乾燥させましょう。皮膚の弱い人は直接肌に長時間触れることも注意したほうが良さそうです。
直接手で触れることで汗で変色する可能性もございます。また、塩や酸性の洗剤などで洗ったりすると錆びや変色する恐れがございます。
浄化については、セージによる燻蒸をおすすめいたします。日光や月光も問題ありませんが雨に濡らさないようにしましょう。