インカローズ
インカローズ(ロードクロサイト)の品質価値とは?
インカローズの正式名称は「ロードクロサイト(菱マンガン鉱)」です。
主にマンガンを成分とする炭酸塩鉱物で、透明・不透明なもの、ガラス光沢をもつ場合や真珠光沢を有する場合もあります。
ロードクロサイトの色は含有する不純物(鉄、マグネシウム、カルシウム)が少ないと鮮やかな赤~ピンク色となり、その成分が多いものは主に黄~褐色となる傾向があります。
産出国は南米を中心としており、アルゼンチンやペルーで採れるものには特有の縞模様が現れるものもあります。
尚、透明感があり赤味が強いものほど品質価値が高いとされていますが、石がデリケートであるため現存しているインカローズも管理が悪ければ艶が無くなり白く擦り減ってしまう恐れがあります。
また、既に閉山されたアメリカのコロラド州アルマに在るスイートホーム鉱山でしか産出されない、不純物の含有量が非常に少ない鮮やかな宝石質のロードクロサイト(コロラド産インカローズ)は、「幻の石」とまで言われるほど希少価値が高く、価格高騰は年々増しています。
インカローズの希少性と入手状況
中国の富裕層の中で良質なインカローズが一気に買われてしまったり、ダイヤモンドに似た流通量の調整も行われたことにより、一般入手が困難となり市場価格が上がっております。
需要が高まることで偽物も増えておりますので購入には注意が必要です。
価格にもよりますが、良質な本物のインカローズ(ロードクロサイト)を見つけた場合は、今後のことも踏まえて入手することをおすすめします。
名前の由来、インカローズにまつわる逸話
インカローズは、古代アンデス山脈に繁栄したインカ帝国の13世紀頃に採掘されました。(現在はアルゼンチンのサン・ルイス州)
その後、第二次世界大戦直前に厚い層状のロードクロサイト原石が再発見され、美しい花柄の模様から「インカの薔薇=インカローズ」と名付けられたことが由来となります。
数々の逸話が残されており、インカ帝国では国王・女王の血が固まってできた神聖な石として、アンデス山脈奥深くに存在したロードクロサイト巨岩は大地の鼓動を聞くことができるとして古代インカ族から崇められてきました。
パワーストーンとしてのインカローズ(意味・効果)
インカローズは「愛に満ちた石」と云われ、柔らかくも華やかなエネルギーを持った天然石とされています。
恋愛成就、夫婦円満、癒し、心の安らぎ...。
穏やかな波動で心を癒し、ストレスや魂を鎮め、自分だけでなく他人も愛することができる愛情に満ち溢れた心で、幸福を感じることができるパワーストーンであると云われます。
また、不安やストレスから打ち勝つパワーを蓄えることで、生きる喜びや未来へ向かう勇気を与えてくれるサポートストーン効果があるとも云われています。
インカローズ鉱物概要
- 名称
- ロードクロサイト
- 英語名
- Rhodochrosite
- 和名
- 菱マンガン鉱
- モース硬度
- 3.5~4
- 化学組成
- Mn[CO3]
- 比重
- 3.40~3.72
- 屈折率
- 1.60~1.82
- 結晶系
- 六方晶系
- 劈開
- 三方向に完全
インカローズの浄化方法
月光浴または、セージ燻蒸がおすすめです。
紫外線により変色してしまう恐れがあるため、日光浄化は避けましょう。
また、硬度の低いインカローズは強い衝撃を与えないよう取り扱いに注意しましょう。