ヒスイ(翡翠)
翡翠とは?何色?
翡翠(ヒスイ)は、古来より高貴な宝飾品や儀式などに使用しされ大切にされてきた「奇跡の石」と呼ばれる鉱物です。
翡翠といえば緑色が一番有名ですが、紅色、黄色、白色、黒色、青色、ラベンダー色と、主に7色あると言われております。
翡翠の歴史(ジェードとジェダイトとネフライトの違い)
翡翠という名前を聞くと中国が発祥のように思えてしまいますが、ミャンマー(旧ビルマ)で発見されたものが始まりとされております。
名前については18世紀頃に中国で、鳥類の “かわせみ” が赤色(翡)と緑色(翠)をしていることから「翡翠(ひすい)」という名前になったとされています。
ちなみに実は中国では翡翠は採掘されません。
というのも、翡翠という石はジェダイト(硬玉)とネフライト(柔玉)の2種類が混同して同じジェード(翡翠)として認識されていました。それを1863年以降フランス鉱物学者の分析によって、「ジェダイトを翡翠」「ネフライトをジェード」と判別すようになったからと云われています。
そして、中国ではネフライトは約1万年前から採掘され武器や装飾品に使われてきましたが、ジェダイトは採掘されずミャンマーから中国へ持ち込まれたのが普及したとされます。
翡翠(ジェダイト)の品質価値と偽物
翡翠の市場価値は、主に「発色と艶」それに「形」が重要となります。
人工処理については表面に艶を出すワックス処理が主流となっていますが、過度な艶出しを目的とした処理をして本来の色合いを逸脱するものは注意が必要です。
しかし、最も注意するべきは「染色」です。
加熱処理と合成樹脂を使用した含侵処理によって意図的に変色させたものが意外と多く出回っています。これによって低品質の翡翠を酸で溶けた隙間に樹脂が入り込み傷を目立たなくさせ艶感を増すことができます。
こういった処理を行った翡翠を “天然未処理” として販売するのは言語道断ですが、理解した上で低価格で翡翠を手にでき楽しめるのであれば、それも選択肢のひとつかと思います。